良い習慣を身につけるには、人生の短さについて分かっておく
アロハ!
習慣に関する本は山ほど出版されていますね。どれがいいですか?と聞かれることがたまにあります。正直どれも「なるほど!」と思うことが多く、それぞれに面白い学びがあります。そういった著作の中からの学びと実際の習慣化への展開方法は後日紹介するとして、いつも思っている、そして言っていることがひとつだけあります。実は、その考え方を持っていることが良い習慣を身につける早道となるのです。
それは、「人生は(意外と)短い」という考え方です。これを感覚的に分かっておき、日常的に思い出すことです。ベースにその考えがあると「今やらなくても」とか「これをやってから」とか、本当に大事なことを後回しにすることが少なくなります。その結果、良い習慣が身に付きやすくなるのです。
その意味では、セネカ著『人生の短さについて』(浦谷計子訳)
は気づきを沢山与えてくれる素晴らしい一冊です。是非手元に置いて何度も読み返すことをお勧めします。著者のルキウス・アンナエウス・セネカという人は、古代ローマ帝国に生き、思想家でありながら政治の世界でも活躍し、その人生は波瀾万丈であったようです。『人生の短さについて』はパウリヌスという人物に宛てた手紙の形式で書かれたエッセイですが、時間の大切さをテーマにしています。その中で、私が一番好きなところは、
「ほぼ例外なくだれもが、
まさに生きようとしているそのときに
人生のほうから見放されたと気づくのです。」
という一文です。
誰でもみんな「自分(だけ)は永遠に生き続ける」と思っているように日頃生活をおくっているんですよね。勿論、ちょっと考えれば(というか考えなくても)そんなことは絶対にありえないことはみんな分かっているのに。そして人生のある時、ふとしたきっかけで(それは病気だったり、転勤だったり、親兄弟との死別かもしれません)、人生は永遠ではないと気づくのです。人生っていうと大げさかもしれませんが、いろんな日常的なことにあてはまります。
・今の自分と職場・学校との関係
・自分と家族・友人との関係
・自分と自分の財産との関係
・自分と自分が置かれているあらゆる外的環境
・今の自分と自分の心のあり方 など
これらはどれも永遠じゃないと気づくわけです。というか、当たり前だよねって改めて自覚するわけです。そして多くの場合、そういったことは人生において何度も起こるのですが、本当に危機感を伴って(「まじやばい!」という気持ちを伴って)心に再び登場した時には、もう遅いかも、ということになってしまうことが多いんですよね。このことを自覚し、今という時間を大切にしながら生きなさい、とセネカはみんなに伝えよとしたんだと思います。
昨年流行った『今でしょ!』って本当に大切です。ラテン語ではCarpe diem(カルペ・ディエム)、英語ではSeize the day(この人つかめ)なんて表現されています。人間って昔から、そしてどんな地域でも同じこと考えていたんですね。つまり真理ですよね、これって。
ということを頭と心の根本に入れて「良い習慣」に取り組むことはとても大事!というお話でした。
ではまた
Aloha!